十和田市現代美術館を訪ねる、2018年10月

十和田市現代美術館を訪ねる、2018年10月

2018-10-25
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十和田市と言えば十和田市現代美術館

青森県十和田市の観光スポットは?と聞いて、必ず名前が出てくるのは「十和田市現代美術館」
十和田市が推進するArts Towadaというプロジェクトの拠点として2008年4月に開館。街の中心部にあり市役所からも徒歩圏内だ。

施設名…十和田市現代美術館
住所…
〒034-0082 青森県十和田市西二番町10-9
電話番号… 0176-20-1127
開館時間…午前9時~ 午後5(入館は午後4時30分まで)
入館料…常設展510円、企画展800円、常設+企画展1,200円、高校生以下無料
休館日…月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日)、年末年始、その他臨時休館あり
アクセス…十鉄バス「官庁街通りバス停」から徒歩5分、JRバス東北「十和田市現代美術館」すぐ
webサイト…http://towadaartcenter.com/

大通りは街並みが温かい

十和田市現代美術館の面しており東西に伸びている大通り、十和田市役所や安藤忠雄建築の十和田市民図書館の並びに十和田市現代美術館はある。
歩道も区分けされており、10月下旬の街並みはどこか心を和ませてくれる。

眼の前のバス停で降りて美術館に行くのもいいけれど、少し街を散策してみるのもいいかもしれない。

チェ・ジョンファの「フラワー・ホース」を目印に

十和田市現代美術館は外からも楽しめる。美術館前に展示してあるのはチェ・ジョンファの「フラワー・ホース」。パンフレットやガイドブックでお馴染みの光景が眼の前に広がる。

MuseumではなくCenter

美術館だけどMuseumではなくCenterと名乗る十和田市現代美術館。十和田市のアート中心部という意味が込められているのだろうか。

十和田市現代美術館を取り上げたインターネット記事の制作に携わったことがあるだけに、テンションは高かった。

入り口からアート、ジム・ランビーの「ゾボップ」

外からの眺めがいいということは、中からの眺めもいい。紫外線などの影響はわからないが、窓が大きく館内はとても明るい。

右手奥に見えるのが観覧券の券売機なのだが、この床もアートだという。

ジム・ランビーの「ゾボップ」という作品で、ビニールテープを使い床一面を覆うインスタレーションを展開している。

パンフレットは簡易なもの

チケットカウンターでパンフレットをもらい中に進む。パンフレットは簡易なもので作品の説明が少し載っている程度。作品について知りたいときは学芸員さんやwebサイトをチェックしよう。

大きさに驚くロン・ミュエクの「スタンディング・ウーマン」

4メートル近くある女性の像、細部まで丁寧につくってある質感は体温を感じそうだった。
シリコンの身体に布で作られた服、髪の毛はグラスファイバーを使用。近くでずっと見ていたくなる。

中庭にも作品が、オノ・ヨーコ「念願の木」「三途の川」「平和の鐘」

なかなか美術館の常設展示を見ないので、こういったスタイルが新しいものなのか、古くからあるのか分からないが。中庭にはオノ・ヨーコの作品が飾ってある。
渡り通路のようなところから中庭へ。触れることができる作品でもあった。

見上げると、森北伸の「フライングマン・アンド・ハンター」が。
建物がいくつかに分かれている十和田市現代美術館。その建物同士の間でさえも作品展示の場所になっている。

アナ・ラウラ・アラエズの「光の橋」

光と音とガラスで構成された空間そのものを五感で体験する作品とのこと。写真の奥側から手前側に向かって光の橋を進む(写真は逆向きに撮影してある)

時間帯によって感じ方が違うそうなので、何度か訪れてみたいもの。十和田市現代美術館は当日再入場可だ。

栗林隆の「ザンプランド」

ザンプランドとは湿地帯のこと。部屋の天井には穴が空いており、そこから覗き込むことでザンプランドを感じることができる。体験型とはちょっと違うが、作品に近いところで楽しむことができた。

この上に飛び出た部分を、天井の穴から、内側から見ることができる。

マリール・ノイデッカーの「闇というもの」

まるで林の中にいるような巨大ジオラマ。土の匂いも漂い、本物の木が植わっているような感覚になる。

林の下を見ることができる箇所があり覗いてみると、これが本物の”ジオラマ”であることが確認できる。

外からも楽しめる十和田市現代美術館

美術作品は建物内だけでなく、外からも楽しめる。
奈良美智の「夜露死苦ガール2012」、どこかで見たことのあるタッチだと思えば、あの奈良美智さんの作品だった。
一部を除き写真撮影が可能な十和田市現代美術館、夜露死苦ガール2012の前で記念撮影をする男性の姿も。

館内から見ることができる作品を、建物の外から見ることも。
違った雰囲気、違った見え方をしているのも、面白さのひとつだろう。

こちらはトマス・サラセーノの「オン・クラウズ(エア-ポート-シティ)」、ぜひ中から楽しんで頂きたい。

先にご紹介したアナ・ラウラ・アラエズの「光の橋」。中から、外から、全く雰囲気も違うことだろう。

椿昇の「アッタ」

巨大化した真っ赤なハキリアリの彫刻。カラフルな巨大彫刻作品が多い椿さんの「アッタ」は屋外エリアに展示されている。間近で見ると、リアルさと恐怖さが襲ってくるようだ。

十和田市現代美術館、本当の良さを感じられるのはいつになるだろう

常設展は、建物を作る段階からアーティストと話し合いをしたとのこと。作品に合わせて建物を作る。そんなコラボレーションもあったようだ。
絵や陶磁器を飾っているわけではない十和田市現代美術館。建物そのものの大きさや高さ、空間の使い方など、全体を通して楽しむ要素がいっぱいだった。

丁寧なガイドブックや音声ガイドがあるわけではないので、知識もたっぷり必要なのだろう。
何度も訪問し、自分自身の知識や感覚のブラッシュアップに使ってもいいのかもしれない。

カジュアルに訪問できる十和田市現代美術館。観光客や外国人、小さなお子さまもたくさん来館していた。本当はもっともっと奥が深いものなのだろう。再訪の必要があると改めて感じたのだった。

施設名…十和田市現代美術館
住所…
〒034-0082 青森県十和田市西二番町10-9
電話番号… 0176-20-1127
開館時間…午前9時~– 午後5(入館は午後4時30分まで)
休館日…月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日)、年末年始、その他臨時休館あり
入館料…常設展510円、企画展800円、常設+企画展1,200円、高校生以下無料
アクセス…十鉄バス「官庁街通りバス停」から徒歩5分、JRバス東北「十和田市現代美術館」すぐ
webサイト…http://towadaartcenter.com/

周辺にはアート広場、ストリートファニチャーなど、アート作品が街中に展示されている。
そちらも楽しんでみてはいかがだろうか。