嘉例川駅のように観光名所としてピックアップされている駅がある一方で、公共交通機関としての役割がメインの駅もある。
今回は、鹿児島県指宿市にある指宿駅へ。
JRグループでの特急発着駅としては日本最南端の駅だ。
駅周辺には名前からも分かるとおり、砂蒸し風呂で有名な指宿温泉がある。
ちなみに駅前(写真左奥)には足湯施設も。
指宿の観光マップも駅前には置かれていた。
また、日本最南端の特急「指宿のたまて箱」をモチーフにした「いぶたまポスト」が駅前に設置されている。
左右に色が分かれているのは、まさに特急のデザインそのもの。
どうしてふらっと駅に立ち寄ってみるのかと言えば、朝早くから夜遅くまで空いていたり、駐車場があったりという面もあるが、その土地の空気を感じられるから。
ICカードというより、自動改札機が設置されていないところも、まだまだ多い。
ここから九州新幹線が乗り入れている鹿児島中央駅までは45kmで1,020円、時間にして1時間強だ。
ホームは2面3線で跨線橋によって結ばれている。
指宿枕崎線は全線非電化のため、架線がないのが特徴。
運行間隔は1時間に2本程度と、のんびりした仕様に。
オリジナルの駅看板があるのも、どことなく観光地らしさがある。
この日、駅に停車していたのは、1986年製のディーゼル列車キハ47。
JR東海では見かけなくなってしまった車両のひとつ。
観光地らしさと、普段使いのちょうどいいところを感じながらも、鉄道メインの生活ではないような、そんな空気も感じられた指宿駅。
1日の平均乗車人数も400人弱と、少ないほうだろう。
でも、そこには鉄道が走っていて、特急も走っていて、利用する人がいる。
みたいなことを考えるのに、知らない土地の駅は楽しいもの。
時間帯を変えたり、季節を変えたりすれば、もっと違う一面が見られるのだろうから。
次のきっかけがあれば、ふらりと立ち寄ってみたいと思うものだ。