石川に行った際、ひっそりと佇む看板を見つけた。
そこには「中谷宇吉郎 雪の科学館」と書いてあった。
科学館、博物館、美術館があるなら、どんなものか寄ってみよう。
ということで、訪問してみた。
中谷宇吉郎博士と雪の研究
科学に詳しい友人によると、中谷宇吉郎博士と言えば雪!!というくらい有名な博士だとか。
僕は初めてお名前を知ることになるが、雪の結晶研究の第一人者だとか。
1930年代には雪の結晶の研究を始め、1936年には世界で初めて人工雪を作ることに成功した。
3,000を超える雪の結晶の写真版を作り、分類をしたという。
気象条件と雪の結晶についての研究をしたり、着氷防止の研究をしたり、多大なる業績を残したとされている。
雪の科学館だけに、雪にまつわるものばかり
雪の結晶構造模型や、スペースシャトルの人工雪装置の実験器具まで。
雪をじっくり見ないと分からない六角形の構造だが、もっとアップにしたらどうなっているのか、そんなことをが分かる展示になっている。
雪の実験コーナーは必見
科学館だからこそ実験コーナーは見逃せない。
ここではダイヤモンドダストと過冷却水の実験を見ることができる。
ダイヤモンドの実験はすごくよく冷える冷凍庫を使って。
過冷却水の実験は、あまり冷えない冷凍庫を使って、なんていうところも面白い。
衝撃を与えると水が氷になる様子が見られる。
漏斗や立派な実験器具を使わなくてもコンテンツになるのはさすがだ。
チンダル像の実験
チンダル像の実験は滅多に見られないのでは、と思うがどうだろうか。
強い光を当てることで、内部からも氷が溶ける。
そうすると、六方向に雪の結晶に似た形を作っていく、という様子が興味深い。
年齢層は高め、雪を好きになるきっかけに
子ども向けというより、ある程度の知識があったほうが楽しめる。
賑やかな展示もなく、淡々と学ぶことができる施設だろう。
建物にも六角形のモチーフがあちこちにあり、全体で雪を表現しているのだろう。
シアターが時間通り始まらないとか、映像がイマイチとか、残念なところもあるけれど、せっかくなら実験は見ておきたいもの。
2025年4月~2026年3月は長期休館とのことなので、早めに訪れておきたい。