重要文化財の門司港駅へ、大正時代の姿を残すネオルネサンス様式

重要文化財の門司港駅へ、大正時代の姿を残すネオルネサンス様式

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鹿児島本線と山陽本線が乗り入れる門司駅から、門司港駅へ。
門司駅もなかなか興味深いけれど、今回の目的地はここから10分程度の門司港。

まずは門司港駅に向かう前に。
門司駅の屋根は面白い。
平たい屋根と三角の屋根が組み合わせ合っているのはなぜだろうか。

屋根の下から見るとこんな感じ。
どことなくレトロな雰囲気が漂っている。

博多や小倉から向かってくる列車は、鹿児島本線の門司港駅方面、もしくは関門海峡をくぐって山陽本線の下関駅方面へ向かう。
列車が少ない時間帯は、1時間あたりそれぞれ2本程度しか運行していない。
日中帯の移動には充分気をつけたいもの。

というわけで、JR九州の817系に乗って門司港駅へ。

門司港駅もレトロな雰囲気が漂う。
看板のフォントも、屋根のカタチや柱の色などが懐かしさを醸し出している。

とはいえ、鹿児島本線の起点駅。
多くの列車が到着し出発、車両留置線も設置されている。

門司港駅は頭端式ホーム、線路は行き止まりになっている。
その線路の終端部には安全の鐘やSLの主動輪、0哩碑が置かれている。

駅の中にも、ここが起点駅だと思わせる距離表示が。

のりこし精算機や駅員さんの詰所もレトロな雰囲気を残しているが、精算機はICカード対応と最新のモノ。

ホームにはベンチや自動販売機、ゴミ箱などがなく、すっきりとしている。
また、屋根を支えるハリには線路のレールが使われているとか。

2019年にグランドオープンした門司港駅。
大正時代の姿に復元された木造二階建ての駅舎は圧巻だ。
左右対称のネオルネサンス様式で正面から見ると門のように見える。

みどりの窓口や駅コンコースも当時の雰囲気を残している。

1階にあるスターバックスの看板もちょっとオシャレ仕様だ。

2つの蛇口がついた水飲み場は戦時中の出兵兵隊や終戦後の復員兵や引揚者の様子から、「帰り水」と呼ばれているそうだ。

大正3年の門司港駅開業と同時に営業を開始したみかど食堂。
昭和56年にその歴史に幕を下ろしたが平成31年、門司港駅の2階に改めてオープンした。

土日祝に限り数量限定で特製メンチカツサンドイッチをテイクアウトにて用意している。
福岡県産の小麦粉を使ったパンに、福岡県産牛と宮崎県産豚のメンチカツ、口直しのピクルスが添えてある。

店頭までいかなくとも、駅改札口横で売っていた特製メンチカツサンドイッチ、販売員のお姉さんがすごく親切だった。
冷たいままではなく、温めてから食べたいメンチカツサンドイッチだった。
駅弁の代わりに選ぶ際は気をつけたいもの。

駅前には日本郵船のビルが建つ。
その右奥に見えるのは黒川紀章氏が設計した高層マンション。
この31階にあるのが門司港レトロ展望室だ。

門司港駅からは徒歩5分程度、入館料は300円。
雨の日ではなく、スカッと晴れた日に行くことにしよう。

門司港レトロ展望室以外にも、徒歩で散策できる箇所は多い。
明治初期に開港した門司港、明治から昭和初期にかけての建物がたくさん残っている。

資料館や記念館、観光スポットとなる場所も盛りだくさん。
天気のいいときに、時間のあるときに、のんびりと巡ってみたいものだった。