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新型センチュリーに触れ合える場所
東京、お台場にあるトヨタ自動車の施設「MEGA WEB」、見て乗って感じる車のテーマパークと題しているだけに、様々なアトラクションやイベントがある。
その中で僕が気になってしょうがないクルマが1台あった。トヨタ・センチュリー。国会議員や社長の足として有名だろう。初代は1967年に発売、2018年6月には3代目センチュリーが発売された。
お値段、なんと1,960万円。そのセンチュリーを間近で見ることができる場所。それがお台場のMEGA WEBだ。しかも土日祝日限定で同乗試乗させてもらえるという(有料/先着)
今回は、その様子をお伝えしたい。
センチュリーの荘厳な佇まい
2018年6月に発売開始された3代目センチュリー。発売から5ヶ月経つが、実際に街中で見かけたのは1回だけ。某企業の会長がセンチュリーから降りてくる瞬間を見かけた。
実車を眼の前に、じっくり眺めたのは今回が初めてだ。全長×全幅×全高は5,335mm×1,930mm×1,505mmと、かなり大きい。周囲は立ち入れないようにロープが張ってあるのだが、重厚なボディ、深みのある塗装はしっかり確認できる。
センチュリーのCピラーは姿見になる”噂”
ボディの塗装は7層、艶や輝きを出すために研ぎや磨きが施されている。キレイに反射するボディは、カメラマン自身が写り込むことから撮影が難しいと聞いた。また、この鏡のように反射するボディのおかげで、後部座席から降り立ったVIPはCピラーを姿見にして、身だしなみを整えるとか。
実際に見てみると、カメラを持った僕がくっきりと写っているのが分かる。
祝日の夕方でも予約が取れる可能性有り
あのセンチュリーに乗れるのは、当日先着の予約をした人のみ。午前11時より1階のライドワン受付にて予約ができる。1.3kmのコースを2周、同乗にて試乗ができる今回のイベント。料金は1台300円で最大3名まで同乗が可能だ。
受付表の右下に「16:18」と予約受付した時刻がでている。事前に別の試乗予約をしていたのだが、その受付の際に「センチュリーって何時ごろに満席になりますか」と尋ねたところ、「今日はまだ空いてますよ」とのことだったので、すかさず予約。祝日の夕方でも乗ることができたのだ。
受付の方によると、団体でいらっしゃるお客様や大人数のお客様が朝一番で予約されると早い段階で無くなってしまうとのこと。今回のように夕方遅くまでチケットが残っている場合もあるので、聞いてみる価値はある。
センチュリー5.0Lハイブリッド 摩周シリーンブルーマイカ
同乗試乗に用意されているセンチュリーは、摩周シリーンブルーマイカ。深みのある青色ボディ。内装は本革仕様でアッシュ杢(シルバー)が使われている。またオプションのカーテンも付いているモデルだ。
白い手袋のお兄さんが、丁寧に案内してくれた
待合スペースで、時間がくるのを待つ、一般の試乗体験は動きやすそうなユニフォームのスタッフが案内してくれるのだが、センチュリーは違う。ホテルにお迎えに来たハイヤーのドライバーかと思った。白の手袋をはめ、丁寧に案内してくださる。もちろん後部座席の扉も開けてもらえ、気分はスーパーVIPに。
緊張して落ち着かない車内
慣れないクルマに乗るもんじゃない。これは緊張する。扉を閉める際もイージークローザーを使って。勢いよく「バタン」と閉めるようなこともしない。
簡単にご挨拶して頂いたあと、センチュリーについての説明やMEGA WEBについての案内をしてくださる。
ヘッドレストってこんなに分厚いのか、と感じるリヤシートのつくり。手元を照らすライトは2種類あり、1つは調光機能が付いている。天井についているグリップも大型で握りやすい。
天井の模様はカタログでは分かりづらく実車で確認
新型センチュリーで気になった仕様は、「折り上げ天井様式」「紗綾形崩し柄」というフレーズ。天井を見上げて、これのことか!!と。天井に模様があるクルマなんて乗ったことがないものですから。車内のあちこちに気になるところが。
車内の11.6インチリヤシートエンターテインメントシステムでは、センチュリーの紹介動画が流れていた。エアコンの吹き出し口、アナログ時計、さすがショーファードリブンのクルマ。
トレーニングを積んでいるドライバー
今回は同乗試乗。運転してくださるのは、MEGA WEBのスタッフさんだ。センチュリーを運転、案内するのに特別な何かがあるわけではないという。とは言うものの、MEGA WEBのスタッフは定期的にプロレーサーなどから講習を受けているとか。スムーズな走りを体感できた。
色々と体験させてくれるセンチュリーの同乗試乗
あれこれ試してみたい気持ちをうまく汲み取ってくれる同乗試乗。今回は僕一人での乗車だったので、助手席を前に移動してくれた。
上の写真が移動途中、下の写真が移動し終わった後だ。ヘッドレストも自動で倒れる。見通しが一気によくなった。
もちろん足元スペースも広々。フロントシートのバックにはオットマンも装備されているとのこと。これは快適に移動できそう。
後席のパネルで操作できるエアコンやシートポジション
後席のエアコンは自分でも操作ができる。またシートはリクライニングしマッサージ機能も備わっている。
ドライバーの方から「このボタンを押してみると、シート位置が変わりますよ」と案内をされながら、色々と試す。電動で動くシートで遊ぶなんて、子供みたいなことで喜んでいた。
そのほか、リフレッシュ機能や、エアコンも後席中央にある7インチリヤマルチオペレーションパネルで操作可能だ。
七宝文様がいたるところに施されている
時計の周りやステップ、フロントグリルなど、七宝文様がいたるところに散りばめられている。円がいくつも組み合わさってできた文様を楽しむのもVIPカーならではだろうか。
足が引っかからない仕様
また、ステップと室内の段差が無いのもセンチュリーの特徴だ。足をスッと移動させるだけでクルマから降りられる。そんな所作を助けてくれるのも、このクルマの良さなのだろう。
乗り心地は最高、気分も最高
1.3kmのコースを2周、途中に信号機があったり、でこぼこ道やスラロームなど、クルマの感触を確かめる箇所もある。静かなクルマってこんな走り方をするんだ。ハイブリッドシステムの音もなく、快適さそのものだった。
乗りなれていないクルマだからこその、居心地の悪さがあったが。それは贅沢な悩み。足元が広すぎてそわそわしたり、重厚な雰囲気におどおどしたり。それを実感できたのも、同乗試乗のおかげ。
最後まで温かく接してくださったスタッフさん
時間が少しあるとのことで、外装もゆっくり見せて頂いた。ボンネットも開けてみましょうか?と。
メカメカしくないところが、またセンチュリーらしい。カバーでキレイに覆われているボンネットを見せてもらえたのだ。合わせてトランクルームの説明も。毛ばたきを収納する袋が付いていること、ドライバーの荷物を隠しておく場所があるところ、見えないところまで見せてもらうことができた。
時間にして15分程度、これだけセンチュリーと触れ合うことができるなら、価値のあるものではないだろうか。
21年ぶりにフルモデルチェンジをしたトヨタ・センチュリー、守り続けている伝統と、進化していく技術のマリアージュをたっぷり楽しむことができるかもしれない。
MEGA WEBについて
郵便番号…135-0064
住所…東京都江東区青海一丁目3番12号
アクセス…りんかい線「東京テレポート駅」、ゆりかもめ「青海(あおみ)駅」下車、徒歩数分
営業時間…11:00~21:00(※19:00、20:00で終わる展示有り)
webページ…https://www.megaweb.gr.jp/
センチュリー同乗試乗は土日祝日13時00分~18時00分(受付11時00分~)、300円/1台
イベントページはこちらから…https://www.megaweb.gr.jp/article/century/