お酒の存在 #ウイスキーとわたし

僕がお酒を飲むようになったのは、2005年のことだった。
ちょうど20歳のとき。

会社の300m東に、スポーツバーができたのがキッカケだった。
バーなんて行ったことが無かったから。

始めて注文したのはジントニックだった。

気付けば、毎日通うようになっていた。
ちょうど会社と駅の間、これほどのいい条件が他にあっただろうか。

20歳ほど年上の飲み友達ができた。
利害関係のない上司のような存在だった。

その人が飲んでいたのが、ジャックダニエルだった。
調子に乗せられて、僕もジャックダニエルを飲むようになったのだ。

お酒は静かに飲みたい派

飲み会に参加するとき、いや、ブルータス編集長の西田善太氏のように言えば、会食に参加するとき、基本的にお酒は飲まない。
ノンアルコールビールか、ウーロン茶だ。

車を運転するわけでもないけど、ほとんどがノンアルコール。
お酒はできれば静かに飲みたい派だから。

割とオフになることが多いから、あまり大人数で飲むのは好きじゃない。

オーセンティックなバーで、ピスタチオとチョコレートをおつまみにウイスキーを飲む。
隣にいるのは女性ではなく、ちょっとイケイケな男友達。
あーでもない、こーでもないという話を、ちょっと上の空で頷いて聞いている。

僕にとってお酒は、一人になるためのアイテム。
キレイに殻に籠ることができる。

ウイスキーを冷やして

ジンでもウォッカでも同じかもしれない。
冷凍庫でキンキンに冷やす。
少し粘度が高くなったお酒を飲むのが好き。

外で飲むならロックグラスに丸い氷を入れたものでもいい。
シングルモルトのウイスキーを、少しだけの贅沢を味わいたい。
グラスと氷がぶつかる音を楽しみながら。

それがハレの日のご褒美だとしたら、ケの日は冷凍ウイスキーでいい。
手軽さを優先してしまう。

さすが40%のウイスキー。

口の中に広がる強さと、鼻に抜ける香りが楽しめる。
そんな今でも、無意識のうちに手に取るのはジャックダニエル。

ビールの爽快感もいいけれど、少し面倒なウイスキーが楽しかったりする。
面倒さを楽しみながら、そんな自分に浸っているのかもしれない。

内省のツール

自分が自分と向き合う時、ちょっと周りのノイズから離れたいときは、お酒の力に頼ってしまうかもしれない。
シングルで1杯、それだけで十分だ。

いい気持ちになって、結論は「まぁどっちでもいいや」となる。
画期的な方法が思いついたり、何かを始める一歩になうわけではなく、「まぁいっか」と。

その入口を作ってくれるのはお酒であり、ウイスキーである。
ちょっと部屋の電気を暗くして、ちょっと昔の音楽でも聴きながら。

一人でぼーっとするのがいい。
自分の殻を破るのではなく、殻を強固にして引き籠れるように、僕は1杯のウイスキーを飲む。
つまり今日はいい気分で一人になれて殻に籠っているということ。