「生きることは動くこと」をテーマに、先月もあちこち出掛けた。動くことの目的ってなんだろか。それは、「新しいものに出会いたい」という気持ちが強かったのだろう。
与えられるのは好きじゃない
自分から、何かを得に行きたいと思うから、あちこち出掛ける。例えば片道6時間かけて電車に乗るとか。
移動中に音楽を聴いたり、本を読んだり、というのは苦手だ。そこに有益な何かがあると信じて、それを得ようとしている自分が嫌い。なんとなく受け身な印象があるから、余計に好きじゃない。
何もないところに、新しいものを見つける、そんな自分が好きだ。と、自分に酔っているだけかもしれない。
在来線がちょうどいい
東京~名古屋、新幹線だと2時間弱、在来線に乗れば6~7時間かかる。そのくらいのんびりしている。
窓の外を眺めていると、面白いものがいっぱい見える。新幹線もいいけれど、ゆっくり在来線に乗るのもいい。新しい発見がたくさんある。窓を隔てて日常と、非日常が混じっている。
それを感じるのは時速100kmがちょうどいい。外の情報を理解できるギリギリの速度なのかもしれない。新幹線だと、あっという間過ぎるのだ。
たまには空から眺めてみたり
飛行機に乗れば、遠くまで見える。距離感がおかしくなる。地面との距離は9kmほど。横に見れば数十kmは余裕で見える。
地上と上空、同じ場所でも見える顔が違う。俯瞰的に見るってこういうことなんだろうか。ちょっと考えだすと、頭が爆発しそうになる。勝手に話が進んで僕が追いつけない。
気付いたら、着陸しているのだけれど。
カッコよくない人間観察
「趣味は人間観察です」なんて言う人がいるらしい。それはなんだかカッコよくない。けれど、僕も人間観察をしてしまう。いろんな場所に行けば、いろんな人に出会う。それが楽しいのだけれど。
カッコよく言えば、取材・インタビューだろうな。そう言えるように、またあちこち出掛けるのだけど。
新しい何かを探しに
新しいことに出会えればいいな。なんて思いながら、またどこかに出掛けるんだと思う。
北海道の寒さと人の温かさ、離島の暮らし、満員の山手線、恥ずかしがり屋の富士山。
それに出会って何が変わるのか、という答えはまだ見つかっていない。その答えもどこかに置いてあるんだろうな。
「あちこち出掛けて変わったこと」が見つかるまで、出掛けるのは止められない。生きることは動くことだから。