燃料電池バス
都営バスでは、3月21日から燃料電池バスが走り出した。
トヨタ自動車の燃料電池バス「トヨタFCバス」が2台導入されたのだ。
実際に走る路線は、東京駅丸の内南口から銀座、築地、勝どきを抜けて東京ビックサイトを結ぶ「都05系統」
今回は、東京ビックサイトから東京駅丸の内南口までの区間に乗車したのだ。
時間を間違える。
予定した時刻、12:41に着いたのだが、普通の都バスしかいない。
案内をもう一度見てみると、それはダイヤ改正前の3月の時刻表だった。
気を取り直して、しばし待つこと1時間。
まずは、東京駅からビックサイトへ向かうバスを発見できた。
トヨタFCバスの登場
東京ビックサイト バスターミナルに停車中のトヨタFCバス。
一番の注目ポイントはここ。
エンブレムが「トヨタ」だということ。
日野自動車じゃなくて、トヨタなのだ。
トヨタのバス、それも大型の乗り合いバスというのが一番のポイントだろう。
外観の違いで目立つのは、運転席上部が少し盛り上がっている。
図解によると、ここに水素タンクが10本、600リットル積んであるという。
正面にはカラーのLED案内板、都バス仕様なのでラッピングのデザインも東京を意識するものだ。
いざ乗車
僕が乗車したのが4月16日、導入してから1ヶ月も経っていないので新車独特の臭いがする。
隣に座っていたご夫婦も「新車の臭いがするわね、まだまだ新しいのかしら」と話していた。
普段、都バスを乗らないのだが、車内のデザインはいつからかスマートでスタイリッシュになっていた。
背もたれにあるハンドルも一体型、シートも長細いシートではなく一つ一つが分かれたシートになっている。
動き出すと明らかに違う
ディーゼルエンジンのうねり強い音はしない。
スムーズに発車するときに聞こえるのは、少し高めのノイズ音。
電気を変換しているのか、モーターが動いているのか。
「キーン」というような音が聞こえる。
幼稚園児くらいの男の子だろうか、「このバス、静かだね」と言っていたのも印象的だった。
乗っている限りでは、加速も減速も普通のバスと同じレベル。
もたついたり、急制動だったりということは無かった。
車内には簡単な燃料電池バスの紹介も
無事に東京駅丸の内南口に到着したあとは、すぐに東京ビックサイトへ。
運転手さんが簡単な忘れ物チェックをした後、あっという間に出発していった。
2台しか導入されていないトヨタFCバス(燃料電池バス)。
タイミングが合えば乗ってみませんか。
道中、カメラを持った人がたくさん写真を撮っていましたよ。
燃料電池バスの諸元表
車両 | 名称 | トヨタFCバス(東京都営バス仕様) |
---|---|---|
全長/全幅/全高 | 10,555/2,490/3,340mm | |
乗車定員(座席+立席+乗務員) | 77人(26+50+1) | |
FCスタック | 名称 | トヨタFCスタック |
種類 | 固体高分子形 | |
最高出力 | 114kW×2(155PS×2) | |
モーター | 種類 | 交流同期電動機 |
最高出力 | 113kW×2(154PS×2) | |
最大トルク | 335N・m×2(34.2kgf・m×2) | |
高圧水素タンク | 本数 | 10本 |
公称使用圧力 | 70MPa(約700気圧) | |
貯蔵性能 | 5.7wt% | |
タンク内容積 | 600L | |
駆動用バッテリー | 種類 | ニッケル水素 |
大容量外部電源供給システム | 最高出力 | 7.2kW |
供給電力量 | 235kWh |
トヨタ自動車ホームページより
http://newsroom.toyota.co.jp/en/detail/15160323