名鉄「太田川駅」の駅構造に魅せられて、スイッチバックをしない一方通行の3階ホーム

名鉄「太田川駅」の駅構造に魅せられて、スイッチバックをしない一方通行の3階ホーム

勘違いされることが多いのだが、僕は電車が大好きなのではない。快適に移動したいから電車のことに詳しくなっただけなのだ。

駅が好きなのも「電車が好きだから」という理由ではなく、人が集まる面白さ、街の中心になる存在感、建築物としての構造、運用を含めた仕組みに興味があるからなのだ。

名鉄「太田川駅」

愛知県東海市にある名鉄「太田川駅」が今回のターゲット。名古屋市・神宮前から12kmの地点にある。名鉄常滑線と名鉄河和線の分岐する駅だ。

中部国際空港が開港し、常滑線の輸送量も増える。2011年12月までは地上駅だった太田川駅。河和線との分岐もあり周辺の踏切は開かずの踏切だったとか。

連続立体交差事業によって高架駅になったのだ。乗り換えのため太田川駅で降りたとき、駅の構造が特殊だと気付いた。それがまるで好きで好きでたまらない京急蒲田駅のようだったので、じっくり見てみようと思ったのだ。

2階、3階がプラットホーム

名古屋・神宮前からやってきた列車は2階に停まる。中部国際空港方面に行く列車も、河和・内海方面に行く列車も2階に停まるのだ。

中部国際空港方面へ進む列車は、右奥のほうへ。

河和・内海方面行きの列車は左側のほうへ進んでいくのだ。これはよくある分岐の仕組み。

名古屋方面は3階からも出発する

それが名古屋方面に行く列車は3階からも出発するのだ。3階から出発する列車は、河和・内海方面からやってきた列車だ。

3階のホーム橋から、河和・内海方面を見るとこんな感じに。中部国際空港方面とは線路が繋がっていない。つまり、河和・内海方面から名古屋方面に進む列車用の高架ホームになっている。そうすることで、中部国際空港方面の線路と平面上で重なることがないのだ。

この構造は京急蒲田駅のそれにそっくりだが、河和・内海方面から中部国際空港方面へ、またその逆の直通列車がないので、スイッチバックの必要がない。

だから構造は似ていても、ずいぶんとスッキリした作りになっている。

電光掲示板に「のりば案内」があるのも京急蒲田駅っぽい。

3階のホームはスッキリしている。名古屋方面を向いた方向で撮影したもの。

立体構造の駅はワクワクする

1階には改札口が。2階と3階がプラットホームに。こんな作りの駅はワクワクする。しかも建設費が最も掛かりそうな3階は、もっとも利用が少ない印象なのも面白い。

京急蒲田駅の場合は、2階も3階も同じような作りになっていたが、太田川駅の場合は違う。3階は2階の半分でいいのだ。なんせ河和・内海側から名古屋側へ進む一方通行なのだから。

とはいえ、列車は急勾配が苦手。1フロア高いところに駅を作ると、その坂道区間は随分と長いものになる。立体構造恐るべし。

建築が好きだから、仕組みが好きだから

立体構造や列車の運用、建物そのものが好きだから、駅のことが気になってしまう。「そういえば、京急蒲田駅にそっくりだ」と思ったり、実際にどうなっているのか探索してみたり。

自分で書いたブログ記事を掘り起こしてみると、京急蒲田駅に行ったのは2年半以上も前のことだった。品川から羽田空港までの移動中、複線の線路の一方が上り、一方が下りになっていることに気付いたのがキッカケだった。

今回も同じだ。神宮前から中部国際空港までの移動中、複線の線路以外に下ってくる線路を見つけたからだ。もしかしたら?という予感は的中した。

かといって、京急蒲田駅ほど大きな通りは周囲になく、11万人都市の駅っぽさは残っている。

駅前には東海市芸術劇場が入る「ユウナル東海」という駅ビルも。再開発事業によって建設されたビルだとか。駅を中心に街が発展することを考えると胸アツなのだけど。

そんな名鉄「太田川駅」を存分に楽しんで、常滑線に乗ったのだった。
似たような作りの駅は、先ほどから何度も登場している京急蒲田駅の他、大阪市にある今宮駅も同様の構造らしい。隣の新今宮駅はよく使うんだけれど。

今度は、今宮駅もじっくり見てみよう。構造や仕組みを眺める楽しい日になりそうだ。