写真と文字で伝えるメディア。
そう言いながらも、写真を省いてみる。
いつの間にか写真が好きだった。
小さいころからカメラを持っていた。
写真の不思議は、同じカメラを使っても、撮影する人で全く違う作品ができること。
そして、時間を切り取れること。
数百分の一秒で切り取ったそれは、静止画なのだけど。
そこからは、音が聞こえたり、匂いが感じられたり、過去の思い出が重なったり。
フィルムの時代は、
写真を撮る楽しさ
現像に出すドキドキ
仕上がりを待つワクワク
出来上がった現実
色んなタイミングでカメラを楽しめた。
1枚1枚にコストがかかるので、その1枚を大切に。
量より質を重視して。
デジタルになってからは、とにかくシャッターを切ることができる。
そんな余裕が生まれた。
でも、いくら連写したって、うまい写真は撮れない。
連写している間の気持ちは薄いものだから。
この1枚に気合を入れた!!!という写真が少なくなってしまったのだ。
日常を、ただただ切り取っただけ。
そうじゃない。
自分が最高だと思うその瞬間を切り取るからこそ、そこに思いや音や匂いや時間や思い出が重なる。
手軽になった写真。
でも、手軽過ぎても面白くない。
ちょっと不便なことがちょうどいいこともある。
そんな僕は、まだまだ写真を撮り続けるだろう。
カメラを片手に、日常にコンテンツを。